ご挨拶

医療法人財団 華林会 理事長 
菊池 仁志

菊池理事長

医も亦自然に従う

 華林堂の名称は大分県中津藩医第6代目村上玄秀の号に依るものです。そして『医も亦自然に従う』は、初代宗伯から日本の近代医学の先駆けとして活躍し、前野良沢らと共に我が国においての解剖を初めて行った第7代玄水へと引き継がれている精神です。

 その末裔の一人である私にもこの医家精神を大切にしていく使命があると思います。医療技術は、時代とともに進んでいきますが、人間の本質は変わりません。「医療の本質とは何か」と考えたときにそれは「病気を治す」ことはもとより、「病む人を癒す」ことが、なにより大切なことであると思います。

 そしてそのためには、医療を提供する側と受ける側ともに協力し合いながら、自然の流れに逆らうことなく身を任せ、病む人を癒す気持ちを持つことで、最良の医療を提供できるのでないかと考えます。

 当院は、福岡市西区の地域に密着した中核病院として、地域の皆様のために心のこもった医療を提供していくために、スタッフ一同協力し合いながら、日々努力を重ねていきたいと思います。

【理事長経歴】
久留米大学医学部卒、九州大学大学院医学研究科修了、米国コロンビア大学、九州大学神経内科講師を経て村上華林堂病院へ

医療法人財団 華林会 村上華林堂病院 病院長  山田 猛

脳神経センター長・山田先生

地域の方々と共に歩む病院

 2023年4月1日より村上華林堂病院の第4代院長に就任しました。当院は1982年に開院し、41年目に入りました。当院の理念にありますように、これまで良質な医療の提供を通じて地域社会に貢献してきましたし、今後も変わることはありません。

 2015年に国連サミットで持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals, SDGs)が採択され、日本も国をあげて取り組んでいます。SDGsは誰一人取り残さないということが基本であり、私共は地域の皆さんが健康に生活できるように医療を提供します。

 福岡市内には大学病院が2つ、高度な急性期医療を提供できる総合病院もいくつかあり、医療環境には恵まれています。その中で当院は、軽症の急性期診療および在宅生活につなぐ亜急性期~慢性期の診療を担い、地域包括ケアシステムが機能するように務めます。そのためにも他の医療機関・施設との連携をさらに強化していきます。

 当院は内科、眼科、整形外科の診療を行っていますが、内科は総合診療科として身体全体を診て、必要に応じて各専門領域の内科医が担当いたします。特色としては、パーキンソン病や筋萎縮性側索硬化症などの神経難病診療、通院が困難な方への在宅診療、癌末期の終末期に対処する緩和ケア、充実したリハビリテーションの提供体制があります。たとえ病気を治すことができなくても、癒しが得られるように寄り添ってまいります。