当院では多専門職種によるチーム医療を基本にして神経難病患者さんの在宅療養を支援することを目標として以下の方針に基づく診療を行っております。
- 神経難病は医療行為だけでは多くの問題は解決できないため、患者さんの心理的・社会的支援を含め多専門職種間でのチーム医療を進めていきます。
- 病初期から診療に関わることで、患者さんの人間性や心理状態を把握し、精神的支援・リハビリテーションを通してADLやQOLの向上に努めます。
- 可能な限り在宅への復帰を目指し、家族と一体となったサポート体制を構築します。
- 在宅診療を中心とした長期療養を行いながら可能な限り診療を継続します。
- 介護の負担軽減を考えたレスパイトケア(※)や精神的支援を推進します。
- 医療スタッフへの過剰負担の軽減にも努めることで無理のないサポート体制を維持します。
※レスパイトケア
患者様を一時的に病院に受け入れて家族などの介護者に一時的な開放を与えると同時に患者様に必要なケアを提供すること
神経難病患者さんに対する
多専門職種によるチーム医療
当院での神経難病患者さんの診療の流れ
STEP
大学病院や基幹病院、近隣の病院から紹介を受けた場合、ソーシャルワーカー(MSW)と医師により対応し受診の調整を行います。
STEP
本人・家族(場合によっては家族のみ)に受診して頂きます。診察および医師・病棟看護師長・MSWを交えた面接を行い、最初の面接で患者さんのこれからの事などを十分に話し合います。
その後、病院見学をして頂きます。
STEP
入院後は治療・リハビリテーション・メンタルケアおよびMSWによる退院後の施設、訪問看護ステーション・往診医の確保を行い、場合によっては家屋調査による在宅療養環境の改善を行います。
STEP
退院後はプライマリケア(体調不良、合併症の診療)、リハビリやレスパイトケアのための入院などを交えながら在宅療養を支えていきます。
当院の神経難病患者さんに対する
サポート体制
言語聴覚士によるコミュニケーションサポートも心がけています。
集中的なリハビリテーションを行うことで患者さんの身体機能の低下を防ぎます。
当院では患者さんの在宅療養を支えるために神経難病病棟(障がい者施設等一般病棟※)を活用し、より効率的なサポート体制を構築しております。
※障がい者施設等一般病棟とは
重度の肢体不自由児(者)、脊髄損傷等の重度障がい者、重度の意識障がい者、筋ジストロフィ患者、難病患者などの患者が7割以上入院している病棟